1つのスキルではどうしようもない。
今日授業で、生徒さんがピボットテーブルを学びたいと言われました。
2時間やって、最後にザックリ こういう事だよ。というまとめと、操作方法・操作の理由。そしてピボットを使うという事がどういう事なのかを説明しました。
主にExcelの応用編で行いますが、入力されたデータを色々な角度の切り口から集計し、分析、問題点の洗い出しなどを行う為のツールです。
Excelのピボットテーブルはクロス集計や多次元集計 なんて言い方をする事がありますが、往々に『ピボット』と略して言う事が多いです。
とはいえ、仕事で ピボットして~ なんて指示は出ません。
データ分析をザックリ大枠を掴むのに一番手っ取り早いから使ったりするので、あえて指示を出される事もないと思います。
しかしながら、Excelのテキスト等、市販のテキストでは、ピボットの操作方法こそ掲載されていますが、それ以外の事は乗っていません。
ピボットテーブルを使う理由って何でしょうか。それを分からず、ただ漠然と機能だけ知った所で何の意味もありません。
- 集計するというのは、そもそもデータを分析したいという前提があるからです。
- データを分析したいというのは、今ある問題を見つける、又は解決する為の糸口を探る為です。
- 解決したい糸口を探すという事は、今の現状に問題意識があるからです。
- 問題意識があるという事は、解決したい現状があるからです。
- そして、いく通りかの、解決手段の用意がデキる事です。
つまり
- 現状に対して危機感・問題意識を客観的に見つめたい
- 解決する為の、いくつかの戦略は当然に頭に入ってる
- 解決する為に行動する
この3つの条件が揃わない状態で、そもそも分析する事に何の意味もなく、ピボットテーブルも当然に意味がありません。
1.の問題意識を持っている。これはその時の状況・環境にならないと出てこないかもしれません。
3.の解決する為に行動する。というのは、その人の行動力です。
2.のいくつかの戦略が頭に入っている。 これは学びで何とかなります。
この様に、ただ、Excelの機能を使えたらどうにかなると思われるかもしれませんが、仕事で使うという事はそれ以外のスキルが必要なのです。
例えば、illustratorというグラフィックソフトがあります。どれだけ機能を熟知していても、レイアウトの構図・色彩の知識。キャッチコピーの作り方等、デザイン構成の全てが頭に入っている状態で初めて、使い物になるのです。
illustrator単体では、ただのWORDと大して違いありません。
戦略・マーケティングを学ぶ
ピボットテーブルを学びたいという生徒さんには、とりあえず『マーケティングの本を10冊程度まず読む』事をお勧めしました。
データ分析についてかなぁ・・・・とも思いましたが、まず戦略的に考えるという事そのものが分からなければ、分析も何もあったものではありません。
料理でいえば、お客様が欲しいと思う料理が何かを知りなさい。それから、その料理の作り方を調べればいい。
という事です。相手が望んでも居ない料理を出して、ほら!私は作った!とりあえずね! だから食べなさい! では仕事では通用しませんよね。
個別に相談に来る生徒さんには、戦略的に頭を使うという事について、マンツーマンで教える事があります。
今まで目の前の事だけ、目の前の事実だけを見て、判断していた事が、切り口・角度を変える事で、どの様に物事を見て考えるべきなのかという事です。
これは日々の訓練で身につける事ができます。
そして、固定概念に惑わされずに物事を見れるかという事です。
例えば、13個のリンゴがありました。
3人居たので分けるにはどうしたらいいですか?
学校で教えられるのは、13÷3=4個 余り1個 という事でしょうか?
または、13÷3=4.33333… 余った1つをさらに3等分しますか?
これは学校の教え方です。
私なら、こうします。
13個をジュースにする。
固形物である必要など、テストには記載されていませんからね。
もちろん、点数的には、×でしょうね。
私が学生の頃に勉強しなかった理由がこれなんですけどね(笑
テストでは × ですが、大人の世界 つまり仕事場、ビジネス上では、こうした固定概念は 非常に危険です。
テストで評価される事しか、頭に無ければ問題の本質は見えません。
さらにリアルに、私だったら…。なら
3つ受け取ったリンゴ。 1つ100円の市場価値として、1つ80円。3つで240円で買い取ってくれ。
と他の2人に提案します。
手に入れた240円で、1リットルの 100%リンゴジュースとポテチ付きを手に入れます。
デブになる(´Д`) それは想定内!
ただ、リンゴを分ける… という事でも。
固形物で分ける必要もないし。
自分で、そのリンゴを食す必要もない。
なのに、自分達で、目の前のリンゴをどうにかしようとする。これが固定概念です。
ハーバードのビジネススクールでは、1ドルを1時間以内に100ドルにしなさい という授業があります。
最初はこの1ドルで何とかしようと考えますが、1ドルで何とかしようとすると思考に制限がかかります。
そこで、生徒は気づきます。 1ドルは無いモノとしよう。 0から自分達が持っているスキルで100ドルを手に入れる為の戦略を練ります。
捨てられているペットボトルを可愛くデザインして、水に困っている国への寄付として、ペットボトルのキャップを売るかもしれません。
買った人は、何を買ったんでしょうか? 実質的には ゴミであるペットボトルのキャップですが、 購入した人が買ったのは、善意を買ったのです。
これが学校が教えない、実社会のマーケティングの考え方です。
こうしたマーケティングの整合性や分析をする為のツール。
それがピボットテーブルであり、ピボットテーブルを使うという事は、その先にマーケティングの知識があってしかり…なのです。
人を動かす
次に来るのは、人の同意を得る事です。
それだけ素晴らしいアイデアでも、それを相手に伝えられなければ、絵に描いた餅です。
相手の同意を得る。
これがプレゼンテーションです。
今、プレゼンテーションの勉強をされている生徒さんも、毎回、頭を使って煙を吹きそうですが、プレゼンソフト。つまり、パワーポイントもただ、操作を覚えればいいという代物ではありません。
ただの解説であれば、それこそ文書で回してくれたらいいのです。
わざわざ、同じ時間に、同じ場所に集合されて 人の話を聞く という事。それだけの機会を得ているのにも関わらず、書かれた内容を、手を震わせて読むだけだったら、発表者にも、聴講者にも何のメリットもありませんよね。
でも、多くのプレゼンと呼ばれているモノが、そんな程度です。
人を動かす方法はいくつかあります。
プレゼンテーション等に至っては、 ただの概要を説明するよりは、物語の様に説明する事もその1つです。
例えば、もうあまり無いでしょうけれど、 人や犬等が、 道端で 小便をするという事があり、辞めさせたい。
そこで作られたのが、 鳥居 の絵 を書く事です。
街中にある鳥居の絵は、小便禁止 のマークであり、防止させる為に作られたのが始まりです。
さすがに、神に向かっては… デキませんよね。
この様に、人の行動を抑制させるのは、暴力や威嚇でなくとも、精神面に訴える。本能を利用する等、色々あります。
こういうのを研究しているのが『行動心理学』というモノです。
つまり、自分のアイデアを広く理解してもらう為には、プレゼンテーション技法・心理学・行動心理・駆け引きがあって、なしえるモノです。
ただPowerPointの技術を身につけたからといって、プレゼンができる訳ではありません。
そんな事を教えてるパソコンスクールあったら教えてくれよ!
と言いたい所ですが、HEARTSはやっております。
というより、パソコン技能よりも、そっち優先で(´・ω・`)
あなたの存在意義は
働く… 産業時代では、人手。マンパワーというモノが、社会を動かす力でした。
スキルの如何に問わず、何をするにも人の労力というモノの上に、ビジネスが成り立っていました。
しかし、今は情報化時代。 産業時代から、もう2代も進んで、今は 第4次産業革命中 です。
マンパワーに頼るという事が大分となくなってきました。ある程度の事は、ロボットや情報が行うからです。
そんな時代にあって、ただ事務仕事をこなすだけ。その為だけに情報を活用するスキルを学ぶというのは、私は非常に危険だと思っています。
今の職場で使う為だけに、その場しのぎのスキルというのは、今の問題は一瞬解決しても、その先に展開がありません。
基礎が無いからです。
ここでいう、基礎というのは、あらゆる知識です。パソコンに限った事ではありません。
人として生きるのに必要な事って、何だと思いますか?
多くの人はお金… というかもしれません。
お金はもちろん大切ですが、生きる補助にはなりますが、生きる事そのものにはなりません。
お金とは、その所有者の分身です。
所有者が愚かであれば、より愚かな結果を招くし
所有者が有能であれば、よりお金は増え、多くの人を助けます。
では、『人が生きる為に必要な事』って何でしょうか。
それは『人に必要とされる事です。』
人に必要とされること。 人の役に立つ事。 つまり社会貢献です。
別にいい子ちゃんである必要はありません。
少なからず、必要とされないと、人のメンタルは崩壊します。
心の生き物ですからね。
だから、企業は 社是のようなものがあるんですね。
こういう社会貢献をします…みたいな。
私がビジネスで一番大切にしている事があります。これに逸脱しようとしても、できません。
というよりも、逸脱してはビジネスとならないからです。
そのビジネスが…
- 人の役に立つ事
- 自分の成長につながる事
- 社会に貢献できる事
実は、これ前の会社の社長が言っていた事なんです。受け売りですけどね。
最初聞いた時、私はまだ25歳位だったので、 へぇ~ と思って聞いてましたが30位でようやく、その真意が分かった気がします。
例えば、人の役に立つ事 の項目を抜いたとしましょう。
人をだまして一時的に大金は得られますが、長くは続きません。一瞬で終わってしまいます。
自分の成長に繋がる事。 これが無ければ、時代の進歩と共に、世界が変わるのに自分のスキルが時代遅れとなる。
それは、よりよいサービスをお客様に提供できない事になります。
また、自分自信もルーチンワークを繰り返し、無気力になります。
社会に貢献できる事。 例えば社員を雇う。その家族を守る。これも社会貢献です。
社員の家族。その子供達が いずれ日本を支える。その先人として、商いを通して、デキる事をやる。
会社は社会の中にあり、社会をよりよくする為に自分達が今いる。
どれだけの大企業でも、社会に反すれば一瞬で潰れてしまう。社会と同調し、助け、助けられるの関係にある。
ザックリ言うと、こんな感じでしょうか。